コラム
2020年7月20日3:48 PM [Web集客,マーケティング]
企業が売り上げアップを目指すにあたり「ブランディング」は必ず押さえておきたいポイントです。
ブランディングを正しく行うことで、企業の認知向上を促し、企業イメージを浸透させることで多くのメリットを生み出すことができます。
また、ブランディングを意識しないマーケティングは負のスパイラルに陥る危険もあるため、ぜひ取り組むべき手法と言えます。
この記事では、ブランディングを成功させるために必要不可欠な基本的な知識と、正しいブランディングの方法をご紹介します。
目次
ブランディングを一言で表すと「ユーザーに対して企業やそのサービスに対する共通イメージを持ってもらうための方法」であり、ブランディングの最終目標は「企業側が大々的にプロモーションを行わずとも、顧客が向こうから商品を買ってくれるような状態を作り上げる」ことと言えます。
この「向こうからやってきてくれる」という点が、ブランディングがマーケティング・広告宣伝などのプロモーション活動との違いであると言えます。
ブランディングの成功事例として、大手コーヒーチェーン店であるスターバックスのブランド戦略をあげることができます。
スターバックスは、コスパの良さなどを売りにするのではなく、「おしゃれな空間」「落ち着いた時間を過ごせる場所」をブランドイメージとして、店舗の立地や内観・外観、店内の音楽から従業員の接客に至るまで徹底的にこだわっています。
このようなイメージを浸透させることで、多くの人々が「おしゃれな空間でゆっくりとコーヒーが飲みたい」→「スタバに行こう!」と考えるようになり、スターバックスはコーヒーチェーン業界において不動の地位を築くことに成功しています。
ブランディングのメリットを挙げる前に、「ブランディングがないとどうなるか」について解説します。
商品・サービスにブランディングがない場合、他社との差別化のために値下げによる「価格競争」が起こります。
価格競争が続き、値引きが限界にまで達すると、次に商品の無料配送や付加商品をつけたりといった「サービスによる競争」が行われます。こうして商品とは別のコストがどんどん増え、利益が低下していきます。
利益が低下すると必然的に「コスト削減」を行わなければならず、そうした場合、基本的には直接商品と関係のない「広告・宣伝費」が削られることが多くなります。
宣伝費を削ると当然企業・商品の認知度が下がるため、どんどん「シェアが低下」していってしまいます。そして、低下したシェアを回復するためには再び「価格を下げる」しかなくなってしまいます。
ブランディングがないとこうした「負のスパイラル」に陥ってしまい、企業の成長が妨げられたり、最悪の場合には倒産という結果を招いてしまうことにもなりかねません。
ブランディングを正しく行うことができれば、このような「負のスパイラル」に陥ることはありません。
ブランディングによって、価格競争という手段に頼ることなく売上を伸ばしていくことができます。
また、負のスパイラルにおいて「広告・宣伝費」を削らざるを得ない状況が生まれてしまっていましたが、ブランドを確立させることができれば、広告・宣伝費を削減してもシェアが低下することはありません。
そして、プロモーションのために割いていた費用を減らすことで、自社の商品やサービスの質をさらに高めていくことができます。
このように「少ないマーケティングや宣伝でも自然と売れる仕組みを作り上げることができる」という点が、ブランディングを行う目的でありメリットであると言えます。
ブランディングを進めるにあたり、まず初めに行うのは「目指すべきブランドの方向性とビジョンを決定する」ことです。
企業がユーザーに、自社に対してどのような共通イメージを持ってもらうことを目標とするかを明確にします。ブランドビジョンを決める際に重要なのは「何を最大の価値としてユーザーに提供するのか」ということです。
先ほど紹介したスターバックスは「職場や家庭とは異なる、人々がくつろげる第3の場所(サードプレイス)を提供する」ことをブランドビジョンとして掲げています。顧客のニーズや競合他社の強みを分析しながら、ブランドビジョンを作り上げていきます。
ブランドビジョンが決まれば、次はそのビジョンをより具体化していきます。
目標とするビジョンを実現するために、メインとするターゲット層や価格設定、ブランドイメージを浸透させるためのプロモーションの進め方など、細部を明確にしていきます。
この際に、これから実現するブランドビジョンとの間に整合性がとれているのかを注意しながら決定していくことが重要です。
また、ブランディングにおいては目指すブランドイメージに対する企業内での共通認識が非常に重要になるので、アウトプットの段階に入る前にもう一度組織全体で意思共有ができているかを確認しておくとよいでしょう。
ブランドコンセプトが具体化されたら、いよいよブランドを発信していく段階に入ります。
ブランディングにおけるアウトプットとは、タッチポイント(企業側と顧客との接点となる要素)を作成する作業になります。
具体的にはブランドロゴや商品・店舗デザイン、キャッチコピー、ホームページなどを作り上げていきます。
特に、ホームページのデザインはブランドイメージを表現する重要な要素なので、ある程度の費用をかけてでもしっかりとこだわっておく必要があります。またこの段階においても、すべてのタッチポイントの間に一貫性があるかに注意することが大切です。
このような流れでブランドを発信していきます。ブランドを発信し始めたあとは、実際に自社のブランドがどのように認知されているのかを検証していく必要があります。
顧客の流入経路やホームページのアクセス情報、SNS上での反響といったデータをもとに、企業の情報発信の方法や、今後のブランディング施策を検討していきましょう。
ブランディングをうまく行うことで、自社と競合他社のイメージを差別化できるだけでなく「実態のない価値」を作り上げ、企業に大きな利益をもたらすことができます。
現代のビジネスにおいては最も重要なテーマの1つとも言えるブランディングを、ぜひ力を入れて取り組んでいくことをおすすめします。
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